今日はドルフィンウォッチングツアーだ。 朝8時スタートで12時までの予定だから結構長いツアーだ。 朝食を食べて港に出かける。 |
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ここで受付かな?と思われるオフィスに入っていったら、 「このツアーはうちではない。」と言われた。 「あっちだよ」と言われたが、その方向は船が停泊している桟橋。 どこを見回してもオフィスらしき建物は見つからない。 「電話して場所を聞いてみようか」と予約票を出してみると、それを見た母ちゃんが、「日付が違うんじゃない?」と言う。 見てみると、日付は今日ではなく、明日の日付。 があぁ〜ん。 これでは今日のツアーに参加できないではないか。 前にも書いたように、明日は早朝にフェリーで北島へ渡る。 明日の日付では全く意味がない。 ドルフィンスイミングに続いて、ドルフィンウォッチングもダメなのか。 ニュージーランドではイルカに縁がないのか〜。 きっと観光案内所のねえちゃんが日付を打ち間違えたのだろう。 私もすぐに内容を確認しておけば良かった。 やっぱり昨日はついてない日だったんだ。 ひょっとして今日もついてない日なのか・・・。 |
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いや、あきらめるのはまだ早い。こうなったら直接交渉だ〜。 まずはドルフィンウォッチングのオフィスを探さなければ。 とにかく先程教えて貰った桟橋の所へ行ってみる。 そこで、たむろしている船員らしき方に聞いてみると、「あぁ、あの船だよ」と教えてくれました。 なるほど、オフィスではなく船で直接受付をやっていたのか。 見つからないはずだ。 その船の所へ行ってみる。 側面にイルカの絵が描いてある、双胴タイプのきれいな船。 中を覗いてみると若い男の方がおられる その方に話しかける。 「ドルフィンウォッチツアーの受付はここで良いのですか」 「そうだよ」 「実は申し込む日付を間違ってしまった。今日参加させてもらえないだろうか」 返事はあっさりと 「ノープロブレム。今日参加してくれ」 ああ良かった〜。 今日はついているかも。 |
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この船で出発〜。 |
ドルフィンウォッチングの船は、そのスタイルからしてスピードも出そうだ。 後ろから乗り込んで、後部のデッキにある外の席に陣取る。 内部のキャビンも、ソファーのある快適な部屋になってるが、今日は天気も良いので外の方がよいだろう。 他のツアー参加客は、白人のカップルとそのどちらかの両親の4人だけ。 参加者が少なくて良かった。多ければ参加できないところだった。 |
船はピクトンの港を出ていく。 操船者は先程受付をして下さった若い男性で、その他にガイドとして若い女性が乗り込んでいる。 ガイドの女性のウェルカムスピーチによると、これから海鳥やこの海域に住む生物の観察をしながら、このクイーンシャーロットサウンド(QueenCharlotteSound)をクルーズしていく。 そしてサウンドの入り口にある自然保護活動のため管理されているモチュアラ島(Motuara Island)に上陸。 自然観察しながら島の頂上部まで往復。またクルーズしながらピクトンに戻って来るというものらしい。 もちろんイルカも見られるということだ。 |
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出発してすぐインターアイランダーというフェリーとすれ違う。 明日は朝一番でこの船に乗って北島へ渡ることになる。 電車も運べるらしいが、それが頷ける大きさだ。 |
明日あの船に乗るよ |
船は一気にスピードを上げる。 なかなかのスピード。 朝凪なのか、風もなく、波も穏やかで揺れも少ない。 しばらく走り、途中の小さな入江に入っていき接岸。 何だろうなと思ったら、ここから2人の乗客が乗船してきた。 木が茂って見えないが、ここらあたりに宿泊施設があるのだろうか。 |
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岩場のペンギン |
再び船は岸を離れ、スピードを上げて突き進む。 スピードが落ちたときは何か生物が見つかった時。 おっあそこに水鳥が。 ガイドの女性が熱心に説明してくださるが、半分ぐらいしか理解できないのが悔しい。 おっ、あそこの岩場の上に、水鳥に交じってペンギンが立っている。 |
あっ、養殖用の浮き桟橋の上にアザラシがえらそうに寝そべっている。 などなど、生物を観察しながら、入江の中を外洋を目指して進んでいく。 |
レッドビルガルとアザラシ |
船首に特徴のあるリンクス |
世界最高速のフェリー、リンクスの姿も見える。 インターアイランダーより小振りだが、フェリーとは思えないスマートな姿。 世界最高速も納得させられる。 |
この海域では、ヨットとも良くすれ違う。 ヨットが生活の足になっているようである。 |
このヨットには老人と男の子が乗っていた |
入江に点在する住宅 |
それを裏付けるように、小さな入江のそこここに、別荘のような建物が見られる。 その建物の前には小さな桟橋が。 地図を見る限り、この周辺に道はないようなので、ヨットが町との交通手段なのだろう。 年をとってから、こういう人里離れた場所に住み、気が向いたらヨットで海へ出る。 そんな生活も良いなあと、入江の奥にある家を見ながら思う。 |
お目当てのイルカが見つからないまま船は進む。 キャプテンクックが最初に上陸したという場所が見えてくると、目的地のモチュアラ島もすぐ目の前。 船は島から突き出している小さな桟橋に接岸した。 |
モチュアラ島に上陸 |
原生の姿を残す島 |
ここからはハイキング。 島の頂上部まで往復するといっても、小さい島だから、たかだか130mぐらいしか標高がない。 木々が生い茂る森の中につけられたトラックを登っていく。 歩いていると、鳥のさえずりがあちらこちらから聞こえる。 ガイドの女性の話し通り、鳥の生息数は多そうだ。 |
道ばたにペンギン用の営巣箱が設置してある。 ガイドの女性がそっと開ける。中には灰色のペンギンの雛が。 雛といってもこの時期もうだいぶ成長していて、その大きさは親と変わらないように見える。 |
ガイドの説明を受けながら歩く |
Kiwi Zoneという看板が。 この周辺にキーウィが生息しているらしいが、夜行性のため今は見られないとのこと。 これは仕方ない。 しかし、分かっていても。ついついその姿を探してしまう。 |
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頂上部からの眺め。雲が迫る。 |
ついに頂上までやって来た。 てっぺんには展望台が作られていて、周りの見晴らしが利く。 良い天気で気持ちがいい。 沖合から向かいの半島の裏側にかけて、分厚く低い雲がたれ込めている。 その雲があふれ出しそうな様子には異様な迫力があって目を引きつける。 |
頂上部の景色を楽しんだ後、行きと同じく、鳥の鳴き声を聞きながら下っていく。 鳥の姿も頻繁に見える。 鳥の姿が見えると、写真に収めようとするが、カメラを向けるとすぐ飛び去ってしまい、なかなか美味く撮れない。 それでも色々な鳥が頻繁に現れるので、何種類かは撮影することができた。 |
ニュージーランドピジョン |
ニュージーランドロビン |
今までバードウォッチングというものをしたことがなかったが、あれは珍しい鳥だと言われると、ついつい「どれどれ?」と必死になって見てしまう。 鳥の名前と姿が分かれば、バードウォッチングというのもなかなかおもしろいかも。 |
船に再度乗り込み、ピクトンへ向かう。 背後にモチュアラ島が遠ざかっていく。 その背後には、展望台から見えた溢れ出しそうな雲。 津波が襲いかかるようで迫力有り。 |
遠ざかるモチュアラ島 |
さてピクトンまでの半分ほどは進んだろうか。 しかしイルカはなかなか見つからない。 このままではイルカの姿を見ないまま、ピクトンに着いてしまうかも。 女房は「野生の動物なんだから、見られなくても仕方ないね」と半ばあきらめモード。 本当に見られないのだろうか。 それではこのツアーの価値が半減するなぁ。 ガイドと操船者が双眼鏡で必死になって探しているが・・。 |
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最初に見つけたのは同行している白人のアベックの男性。 「あそこにいる!!」 その声に船内中の全員が一斉に反応した。英語の分からない我が子を除いて(^^; 操船者は速度を落とし、ガイドが指を指す。 全員デッキに並んで、目を皿のようにして海上を探す。 どこだ! どこなんだ!! 少し波が出ていて、所々に白波が立っているので、 イルカの起こす波との判別が難しい。 |
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イルカ発見!! |
見えた!!イルカの青黒い背中が見えた。2匹ペアで泳いでいる。 女房は「こっち、こっち!!あれ、あれ!!見えた見えた」と興奮状態。 イルカはからかうように船のすぐそばを通り抜け、そのまま遠ざかって行ってしまった。 ああ、また白波と区別が付かなくなってしまったではないか。 |
船は方向転換し、再びイルカを探す。 あっ見つけた!!船と平行に泳いでいる。 思い出したようにカメラを構えたが、イルカは浮かんでもすぐ潜ってしまうので、なかなかタイミングが合わない。 おろおろしている間にすぐ遠くへ行ってしまう。 なんとか数枚だけその姿を収めることができたが・・。 その倍以上の「海だけの写真」を撮ってしまった。難しい。 |
船のすぐ側を通り過ぎている |
その後3回くらい、イルカと接近遭遇したが、 広々とした自然の中で泳いでいる野生のイルカは美しい〜。 その姿が見えそうで見えないっていうのも、見えたときの感動を大きくしてくれる。 母ちゃんはイルカの姿が見えるたびにギャーギャー騒いでましたが、かなり感動しておったようです。 |
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あっという間のイルカとのランデブーが終わり、船内は騒動の反動かちょっとくたびれた感が。 後はピクトンへ戻るだけ。 途中から乗った2人を元の場所で降ろし。 船は港に戻ってきた。 う〜ん、良いツアーだった。 |
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多くの人たちがくつろいでいる |
船から下りて、レストランで昼食。 その後、港の隣の公園で子供たちを遊ばせる。この公園は子供たち向けの遊具やミニプールが整備されており、地域の人たちの憩いの場にもなっているようだ。 南島も一番北に来てみると、やはり南にいるよりはずいぶん暑い。 公園にも、なにやら南国ムードが漂っているように感じるのは気のせい? |
一通り遊び終わって、最後はシーホースワールド(ShehorseWorld)という水族館へ。 水族館といっても、小さな水槽がいくつか並んでいて、一番大きな水槽も4畳半ぐらいの大きさと、決して規模は大きくない。 売りは水族館の名前通り、タツノオトシゴで、大きめの水槽にうじゃうじゃと入っていた。 大きいのや小さいの。 泳ぎ方もなかなかユニーク。 しかしなぜタツノオトシゴ? この辺りではタツノオトシゴが多いのだろうか。 |
右側がシーホース |
意志疎通の方法は「適当」らしい |
時間はまだ3時頃だが、小さい町なので、他に見るところがない。 買い物を済ませ、昨日と同じアレキサンダースホリデーパークにチェックイン。 早めの夕食とする。 子供たちはまたもやトランポリン。 言葉は通じないはずだが、白人の子供たちと仲良く遊んでいる。 子供たちの順応性にちょっと感激。 |
明日は5時半にピクトン発のインターアイランダーに乗船しなければならない。 1時間前には乗船手続きを済ませるように書いてあったので、4時にはここを 出て港に向かう必要がある。 今日は早めに寝た方が良さそうだ。 いつもは朝の出発時に済ますダンプと給水を夕食の後に済まし、早めに布団に入る。 目覚ましがきちんとなりますように。 |