朝6時頃起きたら、予想に反して比較的良い天気。 青空も見えている。 前夜は半ばあきらめて、今朝はゆっくりするつもりだったが・・どうしよう。 「行けば?天気良さそうやん」という女房の神の声。 よし、行くぞ。 ミルフォードサウンドへ急遽出発することに。 今の天気だったらミルフォードサウンドのマイター・ピークが見られるかもしれない。 時間が遅くなったらまた天気が悪くなるかも。 急いで出発しよう。 |
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後ろをベッドのままにして、子供らをそこに寝かし走り出す。6時半。 走り出すと思っていた以上に良い天気。 テ・アナウ湖の対岸のマウントライアル(1905m)が新雪らしき、雪をかぶった姿を見せている。 昨日の夜の雨は、山では雪だったのかも。 |
テ・アナウ湖を眺める |
平原の向こうに白い雪を戴いた山々が |
走っていくとマウントエグリントン(1859m)やモファットピーク(2085m)なども素晴らしい山容を見せてくれる。 この道路は最初テ・アナウ湖岸、続いて牧場、さらに原生林と車窓の風景を変え、 それに山、川が彩りを添える素晴らしい道。 |
山もそんなに標高は無いが、そのごつごつした男性的な山容で、さらに山頂付近に雪をかぶって迫力がある。 最も見たかったニュージーランドの風景の一つがここにある。感激。 |
男性的な山容 |
問題の天気だが、ルートバーントラックという有名なトランピングコースの始点(終点?)であるザ・ディバイド(TheDivide)あたりから雲行きが怪しくなり、雲が多くなってくる。 道路の方も、登りの山道となり、道幅の狭い場所もあったりして運転しづらくなる。 こんな場所で大型バスと出会ったら嫌だな。 ミルフォードへ行く道はこれだけ。すなわちこの道路は大型バスが大量に行き来する。 幸いなことに、朝まだ早いので、ミルフォード側からのバスは全くやってこない。 |
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えっちらおっちら、坂を上りきると突然、雪をまぶした岩壁が目の前にそびえ立ち、その下部にはトンネルが口を開けている。 ニュージーランドへ来て初めてのトンネル。 ホーマートンネルだ。 今中に入った。 トンネル内には一切照明がない。 明るい場所から急に暗い場所に入ったので、目の前が何も見えなくなる。 おまけにトンネルに入ると、入り口までの登り坂が、いきなり急な下り坂に変わる。 吸い込まれそうだ〜〜。不思議な感覚。 トンネル幅も大型バス2台が何とかぎりぎりすれ違いできる程度。 うぉ〜、恐えぇぇ〜〜。 |
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幸いまだ朝が早いので、向こうからバスが来ることもなく通り抜けられた。 と思ったら続いて急な下りのきついカーブの連続。 ブレーキが心配なので、ギアをセカンドにしてゆっくり下る。 帰りに登れるんかいな〜。 |
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天気は、やはりというか、分厚い雲に覆われていて、今にも雨が降ってきそう。 マイターピークなんて見えやしない。 こうして9時前にミルフォードサウンド到着。 どこが駐車場で、チケット売り場で、乗船場か、分からないので、目についた建物に飛び込む。 どうやらここはカフェのようだ。 訊ねてみるとここでもクルーズのチケットは買えるらしい。 そこで9時半の船のチケットを買う。 朝の時間なので子供は無料とのこと。 さらにまだ観光客は少なく船は空いているらしい。 ラッキー。朝早く出てきた甲斐があった。 大人二人分で$80。 |
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駐車場と乗船場の場所を教えてもらってカフェを出る。 乗用車の駐車場と乗船場は少し離れている。 車を駐車し乗船場まで歩いていく。 歩いている途中、雨が降ってきた。 あぁやっぱり雨になったか。 |
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今からクルーズ船に乗船 |
乗船場の建物は大きく綺麗な建物。 さすが有名観光地。 バスならここまで乗り入れ可能のようだ。 カウンターで船の場所を教えて貰い、雨に濡れないように、急いで船に向かう。 待っていたのは比較的小型の船。 朝ご飯をまだ食べていなかったので、船内のテーブルでパンなどを食べながら出航を待つ。 |
船は静かに出航した。 出航するとすぐ右側に大きな滝が見えてくる。 ボーエン滝(BowenFalls)だ。 いきなり迫力の歓迎。 これからのクルーズが楽しみだ。 |
ボーエン滝 |
幻想的なフィヨルドの風景 |
港を出てフィヨルドへ。 両側に山が迫るフィヨルドの風景が目に飛び込んでくる。 ただし山のてっぺんの方は雲の中。 あぁ、晴れた姿を見てみたい。 |
船は港の対岸側、すなわち南西側の絶壁に向かって進んでいく。 どうやらサウンド内を時計回りに周遊するようだ。 左舷側に崖が大きく見えるようになってきた。 おぉ、はるか上方の崖の上から幾筋もの細い滝が海に注いでいる。 これは雨の時にしか見られない滝らしい。 やった〜、運が良かった〜、と言って良いものか・・。 晴れても雨でも楽しめるというのがミルフォードサウンドの売りだが・・。 やっぱり晴れの時がいいよね〜。 |
細い滝が絶壁のあちこちに |
タスマン海に出た!! |
船はフィヨルド内をずんずん進んでいく。 うねりが激しくなったと思ったら外洋が見える。タズマン海だ。 海らしい、広々とした水平線。 むっ、沖合は少し明るいが・・。天気は回復傾向? 船はここでUターンし再びサウンド内へ戻っていく。 |
ある岩場で船が速度を落とした。 何かと思ったら大きな岩の上にアザラシが寝そべっている。 ここはシールポイントというらしい。 どう見ても登るところが無い岩なのだが・・。 アザラシはどのようにしてこの岩場の上に登ったのだろうか。 |
岩の上のアザラシはどうやって登ったの? |
これからもっと接近していく。飛沫が冷た〜い。 |
スターリング滝(Stirling Falls)の横を通る。 落差が151mもあるらしい。 雨のせいか、言葉には表せないほどの水量。 船はサービス精神旺盛で、滝のすぐそばまで近寄っていく。 おぉ霧のようになって飛び散った飛沫が飛んでくるじゃないか。 カメラを隠さなければ。 あぁでも写真を撮りたい〜。 うろうろしている間に船は通り過ぎていく。 |
このあたりの崖も凄い。 まさにフィ・ヨ・ル・ドという感じ(どんな感じ?) 海中からほぼ垂直に雲の中まで絶壁がそそり立っている。 上向きに眺めていたら首が痛くなる。 ここを登らないと足を舐めさすぞと言われたら、迷わず足を舐めますよ。わたしゃ(^^; それほどまでに凄い迫力。 |
断崖絶壁以外に表現のしようがない |
少し青空が・・。 |
このころから雨もやみ、雲が上がってきた。 頂上までは見えないが、雪を戴く山も姿を現してきた。 |
船はハリソン・コーヴという入江に。 ここにはミルフォードサウンドの水中を見ることができる観察所がある。 ここへ行くには別料金が必要だ。 大したことがないと思い、今回は申し込みをしておかなかった。 しかし思っていたよりもはるかに多い、半数ぐらいの人たちがここで下船していった。 行った方が良かったのかな・・。 出発時に見たBowenFallsが再び見えてきた。 もう船旅も終わりのようだ。 |
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港の空き待ちなのか、船は港の手前で停船する。 シーカヤックに乗っている人たちの姿が見える。 気持ちよさそうだ。 今度機会があったら、あれにも挑戦したいものだ。 振り返ると、フィヨルドの景色も、出発時より雲が上がって断然良い。 あぁ、晴れたときに絶対また来なければ。 |
もっと晴れろ〜!!無理か・・。 |
いよっ!船長!! |
何隻か遊覧船が出ていって、入れ違いに船は港に入港した。 子供たちの記念に、舵輪を持った姿を記念撮影させてもらい、その後上陸。 |
天気は雲が多くいまひとつ。 だが雨もすっかり上げっており、せっかくなので三脚を取り出して集合写真を撮影。 結局マイター・゜ピークの姿を見ることができなかったが、フィヨルドの景色を堪能させて貰いました。 しつこいようだが「もう一回天気の良いときに来たい。来たい来た〜〜い。」 |
曇りでも綺麗です。でも・・・。 |
車を駐車場から出す。 時間は1時前だが、駐車場は満杯。 止めるところを探す車が場内をうろうろしている。 個人の車で行く場合は、できるだけ早く来るか遅く来るかして、ピークの時間からずらすようにした方がよいと思う。 |
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ミルフォードサウンドを後にし、テ・アナウまで行きと同じ道を戻っていく。 というかこの道しかない。 帰りのホーマートンネルまでの急な登りも、上れるかどうか不安だったが、2速でなんとか登り切り、ホーマートンネルも大型バスとすれ違うことなく通過。やれやれ。 天気が良ければザ・デバイドからキーサミット(KeySummit)へ登ろうと思っていたが、やはり雲が多く、頑張って登っても周りが見えないだろうし断念。 ここにも天気の良いときに是非訪れたい。 |
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ルピナスの花が咲き乱れる草原 |
帰る道々、写真を撮りながらテ・アナウを目指す。 行きより雲は多いが、雨は大丈夫そう。 |
ミラーレイクに立ち寄る。 何の変哲もない湖だが、無風の時には周囲の山を鏡のように映し込むらしい。 看板が逆さに設置してあり、湖に映った字がまともに見える。 しゃれがなかなか効いている。 |
ミラーレイクの看板 |
テ・アナウ着3時半。 このままクイーンズタウンまで走ろうかと思ったが、やっぱり疲れたのでテ・アナウにもう一泊する事にする。 昨日とは別のホリデーパークに泊まろうかと思ったが、収容台数が少ないそうで、満員と断られ、結局また昨日と同じキャラバンパークにチェックインした。 その後、テ・アナウの市街へ。 |
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まずは観光案内所に行く。 「おい、ね〜ちゃん、雨降ってへんやんけ〜。ようも昨日は雨や言うて、へこましてくれたなぁ〜」 と言いに行ったわけではなく、明日のクイーンズタウンでの乗馬を予約しに行ったのだ。 朝早くに出れば、クイーンズタウンには午前中に着けるだろうから、午後一のツアーに申し込んだ。 しかし残念、3人分なら空きがあるが、4人はダメとのこと。 仕方ないので夕方のツアーを予約する。 |
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その後土産物屋をぶらぶらする。 欲しかったニューへジーランドの国旗をゲットし満足。 ゆ〜ろぴおちゃんの入り口に飾ろう。 食事は町のバーで食べた。 初めてベニスン(シカ肉)を食べたが、脂身が無く、あっさりとしていてなかなか美味。臭みも無い。 脂っこいのが苦手な人にはお勧め。 明日は朝からクイーンズタウンへの移動だ。 早めに寝ることにしよう。 |